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2009/12/17(木)
Bite一発… パキラ
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こないだチャリを破戒されてから足が遠のいてたアリオ八尾に、意を決して再び行って来た。ワンピース零巻の誘惑に負けたんだ。そしたら帰り道にこんなことが……。
周りの評判の高さもあって期待して見に行ったワンピの出来に半ば肩透かしを喰らいつつも、愛機の無事に胸をなでおろしつつ、夜の八尾を長瀬にむけて郵政号で疾走中の事だった。
前方の歩道の真ん中に黒い塊が見えた。距離が近づくとともにソレの大きさがはっきりしてくる。かなり大きい。最初植え込みかと思ったソレは、なんと体長1メートルほどの犬。ニューファンドランドってあんま見かけないヤツが道の真ん中にうずくまってクソをしてやがったんだ。
脇を通り抜けようとした瞬間だった。すれ違いざまにヤツの眼光が鈍く輝く。
「グァルル!」
ヤツは猛スピードで脇を通り抜けようとした俺の太腿めがけてbite一発。とっさに避けようとしたものの、チャリにまたがったままじゃあ足をずらすのが精一杯。ヤツの鋭い牙が俺のケツに食い込んだ。
「痛いがな!」
必死に犬のリードを引きつつ、俺に謝るのも忘れて犬を叩きのめす飼い主に向かって吼える。傍らの犬はまだ俺をにらんでいた。
「大丈夫やった?」
飼い主がやっと俺に声をかけてきた。
大丈夫なわけないやろが。ってかまず謝罪しろや!
心の中に湧き上がる怒りをおさえつつ、飼い主の次の行動を待つ俺。しかしながら飼い主は犬相手の説教に夢中の様子。
「はぁ……。なあ、おばちゃん。こっちは噛まれとんねん。とりあえず住所と名前、教えてくれるか?」
やっと犬に手をあげるのを止め、俺に注意を向けるおばちゃん。
「? そうか。何か書くモン持っとる?」
いやいやいや、手ぶらやろ、俺。見て分からんか?
「もってへんわ。どないすんねん!」
おばちゃんのあまりのボケっぷりに怒り心頭。少し声を荒げる俺。
「そうか。ほな近くで店やってるさかい、ちょっと来てくれるか?あこの銀行のそばやから。」
促されるまま、しかたなく久宝寺駅前まで先に移動する俺。いまだ興奮状態の犬と一緒は流石にゴメンだ。ちなみにここまででまだ謝罪の言葉は無い。
店に着くと、おばちゃんに促され、閉店間際の客のはけた店内からオヤジが出てきた。
「兄ちゃん大丈夫か?悪かったなぁ。」
ここで始めての謝罪。しかし、オヤジの次の言葉には耳を疑った。
「なんぼや?」
アホ面にいやらしい笑みを浮かべるオヤジ。
「は?」
呆れて思わず聞き返す俺。
「金で解決しようや。そのほうが後腐れないやろ?」
ニタニタニタニタ。人をバカにしたような笑みを浮かべたままで続けるオヤジ。ソノ顔には謝罪の色など全く見て取れない。
「いやいや、そんなつもりで来たんちゃうから。犬相手やさかい、経過見るまで安心できんやろ。とりあえず連絡先教えてんか?狂犬病の注射はちゃんとやっとるんやろな?」
殴りかかりそうになるのを必死に堪えてゆっくりと言葉を紡ぐ俺。
「注射はしとる。それよりエエ額ゆうてや兄ちゃん。」
民度の低さもここまで来ると重症だ。
「おたくも商売やっとんねやろ?立派な店構えとんのに。気安うそんなんゆうたらアカンで。とりあえず明日医者に見てもうてからや。まずは連絡先教えぇや。」
かなり苛立ちながらの催促に、やっとのことで店内に引き下がるオヤジ。数分後、乱雑に書いた連絡先を手渡してきた。別れ際にオヤジの目を憎しみを込めて一瞥。その日はその場を後にしたのだった。
余談 まさか夜道で犬に襲われるとは。八尾との相性の悪さもここまで来ると愉快だね。しっかし犬には勝てんよ。かなりのスピードですり抜けたにもかかわらず、的確に肉を狙って噛み付いてきやがったんだから恐ろしい。ド畜生のくせに……。 皆も気をつけてね!
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