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2009/12/09(水)
今、此処にある怪奇 パキラ
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「にゃ…」
仕事から疲れて帰宅し、夕餉をつつきながら新ジャンル片手にアニメを見ていた午前0時過ぎ。外からネコの鳴き声が聞こえた気がした。
「にゃあ」
今度ははっきり聞こえた。
「にゃあ、にゃあ」
やかましい。こっちは今ク・フィーユがそれどころじゃないんだよ。
「ニャア!」
さかりやがって。やかましい。
「ニャア、ニャア!!」
声がだんだん近づいてきている気がした。
「ニャア、ニャア、ニャア!!」
エエ加減にせえよ!
「ギにゃアァあァァァっつ!!!」
あまりのやかましさに、たまらず振り返ると、バルコニーの網戸越し、闇の中に光る双眸と真っ黒い影が。そこにいたのか。通りでやかましい筈である。待ってろよコノヤロウ。
「んにゃあ?」
追い払おうと近寄って、勢い良く網戸を開け放つ。しかしそこにはネコの姿は無かったのでした。
ちなみに僕の部屋はアパートの2階。道路に面した角部屋です。
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