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2009/06/24(水)
穴埋め日記〜来るヱヴァの為に〜 パキラ
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番外編【テレカの価値は?】
TVシリーズが終わり、安穏としたアニメライフを満喫していたあるひ、当時すでに定期購読していたニュータイプ誌に、「新世紀エヴァンゲリオン」劇場版制作の記事が。なんでも、TV版最終2話の再編集版と完全新作を作るとのこと。でもって、再編集版が来春公開(97年春)とのこと。これで、あのモヤモヤした作品が完結するのかと思うと、いてもたってもいられなくなり、撮りためたビデオを必死に見返す日々が続く。
劇場版1作目を間近に控えた10月頃、前売り券の発売情報が明らかになる。テレカ付きだそうだ。逸る気持ちを抑えながら、発売日を待つボク。そして発売日当日。なんとしても手に入れたかったボクは独り、始発に乗り込んで今は亡きアニメポリスのあったビル。梅田の東映へ。
余裕の気分で到着するも、そこには目を覆いたくなる光景が広がっていた。なんとすでに数百人が劇場前に列を成していたのだ。仕方なく最後尾に並ぶも、販売開始20分足らずで完売。劇場前の大きな支柱に、テレカ付き前売り券完売を告げる巨大な紙が張り出される。待機列から漏れる怒号のような落胆の声を背に受け、ボクは肩を落として帰路に着いたのだった。
人生で初めて前売り券購入に並び、人生で初めての敗北。始発で並んでも買えないって経験は良くも悪くもその後のヲタクライフの指針になった。
ちなみに1作目の劇場版は初日の1回目を見た。言うまでも無く徹夜で並んでの観賞であった。梅田のピカデリーで、狭い階段に延々の並ばされたのはいい思い出だ。ちなみに1回目の公開時には10階にある劇場入り口から1階までの階段は人で溢れ、劇場前にまで列が続いていた。 しかも延々並んで見せられた作品がアレ。周りの人々の不安とも落胆とも取れない微妙に歪んだ表情は忘れられない。
「1時間以上も予告編を見せやがって!!金返せ!!!」
帰り道、ボクは友人と二人で、泉の広場に怒りを散々ぶちまけた。
余談 ボクが手に入れられなかった前売りテレカ(3年ほどあとに手に入れるのだが)、翌週には日本橋のショップで2枚セットが10万円で売られていた。ネットオークションがまだ今ほど普及していなかった時代。ショップでリアルなオークションなんかが頻繁に行われていた、そんな時代の話である。劇場張りのポスターの偽物が出回る騒ぎなんかもあったっけ。懐かしい。
次回予告 前売り券や劇場版の長蛇の列に対する過剰報道や、劇場公開にあわせたTV版の再放送でにわかに盛り上がりを見せたエヴァは、サブカル評論家やエセ心理学者なんかも巻き込んで、あれよあれよという間に一大ムーブメントになっていった。しかし、放映当時は見向きもしなかった人々が、掌を返したようにエヴァを語る現状が、ボクにはどうしても理解できなかった。とても恐くて、気持ちが悪かったんだ……。
次回、「嘘と衒学」 この次も、サービス、サービスぅ!!
新劇場版まであと2日
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