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2009/08/17(月)
むっくむく パキラ
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昨日、久々に大阪に出た。 発売から一部で話題になっている森博嗣の「トーマの心臓」を書店で見かけて3秒ほど思案するも、やはり今回も買うには至らなかった。萩尾望都は大和和紀、大島弓子に次いで俺の好きな少女漫画家ベスト3に入るんだが、森博嗣は俺の中じゃあワースト10に入る小説家なもんだから、1000円を超える単行本はチトきつかったのだ。六掛けぐらいがようど良い。ちなみに小説家ベスト1は夏目漱石。
森博嗣は自他ともに認める萩尾ファンで、あろうことか愛犬にトーマ≠ニ名付けてほくそ笑んでたりする。そんな森博嗣によるノベライズだから、森と萩尾の関係に目をつけたまん●らけが便乗して森博嗣の萩尾作品同人誌≠フ強化買取を打ち出した。
森博嗣による萩尾作品の二次創作。俺にとっちゃあそんな物は幻を通り越して眉唾、都市伝説の範疇だ。それを強化買取でHPに載せるあの店には毎度のことながらアタマが下がる。
森博嗣の同人活動といえば、ジェットプロポスト≠ナありグループドガ≠ナある。また彼が主催したコミックカーニバル≠ヘ日本の同人史、いや漫画史においても重要な存在だ。そんな森博嗣だから、漫画を追求する物の端くれとして、好き嫌いは置いといて少なからずの造詣がある。そんな俺には森博嗣が二次創作をするとは思えないのだ。
そもそも、森博嗣は何でもアリのコミケの状況を批判していた節がある。その証拠にコミックカーニバルは創作オンリーの即売会だった。そんなヤツが自らの崇拝する作家の作品で二次創作をするだろうか?ちなみに、俺はジェットプロポスト発行の同人誌「CARPET CRAWL」(「森博嗣のミステリィ工作室」掲載の山田章博の文章にも登場する)を所持している。この本は、グループドガ発行の「DEGAS」に掲載された作品を中心に、未発表作を加えた個人誌で初期の森博嗣を知るうえではこの上ない資料であり、掲載作品はすべてオリジナルである。ちなみにここには名古屋大学漫研(十一人いる)在籍中に発行した機関誌や同人誌「DEGAS」の1号に掲載された作品も載っている。つまり、対外的に同人活動を始めた頃、森はすでにオリジナルを描いているのだ。これでは二次創作を期待するのは難しい。
ちなみに、森は高校時代も漫研に所属していた。そんな東●高校時代のサークルの会誌「●た」。このあたりが森博嗣の作品の最初期だと思う。萩尾に目覚めたであろうこの頃なら、ひょっとすると二次創作を描いていたかもしれない。しかしながら、こんなウチワ配布の冊子が市場に出ることはまずないだろう。そもそも、ここまでいきゃあ何冊現存しているかも分からない代物である。
森博嗣の萩尾作品同人誌=Aもしそんなものが出て来たなら、俺は大枚はたいてでも買うだろう。
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