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2011/11/12(土)
はいかい!! パキラ
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開始早々から、ヤルヤルとは思っていたけれども、正直ここまでヤルとは……思ってました(笑)回を重ねるごとにキレを増していく『輪るピングドラム』、非常に面白い。
〝決して何者にもなれないおまえたち〟が〝何者かになる〟、つまり存在意義を見出すために〝生存戦略〟をする。初っ端から掲げていたテーマからブレない物語進行。そしてまさかの〝ARB〟のカバー。カバー曲をただの飾りとして使うのではなく、元歌の歌詞の持つ意味(時代背景を含む)ばかりか、ソレを現代のジュニアアイドルが歌うコトで生まれる意味までを、意図的に作品の演出に用いているのは脱帽モノだ。「BAD NEWS」の使い方にはまったくイカレちまったぜ。
耳なじみの良いワンセンテンスでライトな視聴者を引き込むウマさや、ストーリーに深く関わる物から、〝りんごももか〟の様な他愛ない小ネタまで、元ネタを紐解く楽しみを随所に散りばめてコアな視聴者をニヤリとさせる企みまで。磨きのかかった芸の細かさも流石。
95年のアノ事件とアノ災害をネタに『南極物語』や〝思想〟で味付けなんて、下手にやりゃあ総スカン食らってあまりある題材を真っ向から料理しているのだけでもビビらされたのに、ちゃんとその先も見据えてる様子な上に、過去作品に対する自己回答的な要素まで秘めてるかもしれないなんて。
昔、友達を作るためだけに世界を革命しちゃった少女がいたんだけれど、この作品ってつまりそういうコトだよね?ゲキアツじゃん??
ソレはさておき、決して万人には受け入れられない、ともすれば自身の品格を地に落としてしまう可能性さえ伴う危険なネタを扱ったんだから、少なくともその行為に対する答えだけはちゃんと示して欲しいところ。
あえて今ソレをヤル理由。〝これまで〟を総括して、〝これから〟を示すような作品。期待してますよ、幾原さん。
余談
ここまで作中で一切〝革命〟って言葉を使っていないのが特に素晴しい。あと『犬神家』ネタのストレートっぷりはワロタ、ワロタ。ところで〝トリプルH〟ってまさか〝Hunter Hearst Helmsley〟じゃあないよね?未だに「パワーホール」を目覚ましに使っている、かつてのプロレスマニアな私は思わず邪推しまうのでした。革命戦士に平沢進だぜ?今のアニメ界とシンクロするトコだらけだろ?いやはや、勝手な深読みで悦に入ってる自分がコワイわぁ……。
【BGM】
ARB「BAD NEWS(黒い予感)」
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