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2011/07/04(月)
面白い漫画 パキラ
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漫画マニアを語っているといつも問いかけられること。
「何か面白い漫画ないの?」
正直、面白い漫画に出会えていない昨今、この問いが実に煩わしい。まぁ普通のヒトなら「このマンガがすごい」なんて本の上位ランカーを適当にススメてお茶濁すんだろうが、残念ながらかの本が取り上げるここ2、3年の上位ランカーと波長が合わなかったんだな。つまりあまり面白いと思えなかったってコト。
そんなときは決まって、思案したあげく渡会けいじの「O/A」って漫画をススメるんだけれども、?って顔されて総スカン。ま、オレが面白いって思ってんだから問題ないんだけれども、ちょっと寂しかったり。
そんなコトを考えたり考えなかったりしながら雑誌をめくってたら、久々に面白いと思える漫画、いや正確にはこれから面白くなる可能性のある漫画を見つけたんで紹介します。
こざき亜衣「あさひなぐ」
まぁ最近よくあるちょっとスポコン女子高生部活モノ。なぎなた漫画です。只今1巻刊行中。
ここまでの展開はオーソドックスで、残念ながらストーリー的にさして面白い点もなく、キャラの個性もあまり立ってないんだけど、ただ1点、キャラクターの表情の豊かさにボクは魅かれたんです。たぶんこの作者、浦沢系だと思うんだけど、初期の「YAWARA!」が持っていた浦沢直樹独特の表情で魅せるキャラの魅力≠ェ垣間見えたんだな。
キャラの表情を豊かに描ける作家は伸びる。コレ、ボクの持論です。キャラの表情を工夫するってコトは、それだけキャラクターの心情描写を丁寧に見せようと模索してるってこと。つまり、漫画作りに真摯に取り組んでるってことなんじゃないかな、と。でもってその真摯さは何れストーリー作りやキャラ立てに良い影響を与える…可能性がある。
ストーリーはまだまだ序盤のイントロ程度なので、これからの1バケ2バケぐらいは期待してもいいでしょうし、キャラ立ても浦沢がやったようなトッピなキャラでツカミはOK方式じゃなく、この手の青春モノの場合、ジワジワ内面からにじみ出る魅力を演出するって手もありますから、ね。
1巻を見るあたり、肝心の試合の描写にもやや不安が残りますが、とりま、これから「何か面白い漫画ないの?」ってな類の問いかけにはコレをススメることに致します。
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