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2011/09/28(水)
総括 パキラ
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前期からの大注目カード京アニVSP.Aの直接対決。それぞれの最終回が出揃いました。結果は残念ながらダブルスコアで京アニに軍配だったかな、と思います。
「日常」。よもやシュールギャグとしての原作の魅力を崩すことなく、友情ラブコメに仕立て上げるとは。校長VS教頭、囲碁サッカー部、さらっと描いた中盤のなの≠フ葛藤や三バカin東雲研究所など、散らした伏線を見事に回収しきって感動すら覚えさせてしまうラスト。凡百が30分のコマーシャルの量産に明け暮れる中、京アニはまた一歩先へ進んだようです。お見事でした。
翻って、私としては大いに期待していた「花咲くいろは」。1話との対比を重視して、緒花とスイのカラミで締めくくったのは良しとしたいところですが、最終話に至っても言いたいコトを詰め込みすぎてシッチャカメッチャカ。肝心のぼんぼり祭り≠ェまさかの刺身のツマになってたのには苦笑しきりでした。祭り自体の描写はキレイでしたが……まさか神様すら出てこないとは。
例のイベントがいくら温泉側からの依頼だったとはいえ、それに期待したファンも少なからずいるんだから、もうちょい大切に盛り上げる努力をして欲しかったものです。「おねてぃ」とは違って、最初から狙ってる企画なんだから、狙いすぎるぐらいでちょうどいいのに、ね。製作側にある程度リスクを負ってまで育てようとする気概がなかったら、このご時勢にブームなんて作れないのがワカランのかね。良い題材だっただけに、実にもったいない。
でもやっぱ一番の差は脚本と構成力でしょうか。「花咲くいろは」には全編通して取ってつけたようなお色気やコメディパート、回収しきれないままの伏線が多すぎました。最終話に照らしてみても、新幹線になりたい≠竄辯喜翆荘の保存云々≠ネんてネタを仕込むヒマがあるなら、ベッタベタでも良いからラストの緒花とスイの別れを印象的にするカットをもっと入れて欲しかったものです。その点、何気ない日常描写や一見投げっぱなしに見えるギャグを伏線として使ってしまう京アニの構成力は本当にヤバイ。
最後にマリーさんに一言。コレに懲りたなら、掛け持ちなんてやめて、一度腰を据えて1本の作品に取り組んでみてはいかがかな?自己満足で書いてるんじゃなければね。掛け持ちで出来るほど、オリジナルアニメの脚本のハードルは低くないんヤデ!幾原や黒田が良い見本を見せてくれると思うので、よーく分析しておくように。最優先事項よ!
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