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2012/10/28(日)
サイボーグ009のこと 感想パキラ
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当日思い立って覗いて見たら、舞台挨拶回のチケットが余裕で取れたので、見に行ってきました。声優が来ないとこの程度の反響、わかっちゃいるけど寂しいね。東大阪で一番石森に詳しい……かもしれないパキラです。
まァ感想を一言で述べるなら「欧米かっ!」でしょうか。舞台挨拶での監督のドヤ顔よろしく、サンジゲンの3DCGは確実に一歩先に進んでまして、こないだ見た『アシュラ』ともども、今後のフルCGアニメの良い未来を期待させるデキでした。夏にサンジゲンの同人誌を確保しといたのはやっぱ正解でしたワ。
で、肝心のお話。巷ではラストがわかり辛いとか、押井臭がどうとか言われてますが、それはみんなのリテラシーの問題じゃないかな?彼の声°yび神≠ノついては本編でアルベルトサンがその在り方についてくどいほど説明してくれてましたし、島村サンも現時点での考え方をサラっと示してくれてましたよね?アノシーン、ラストの展開への素晴しい伏線だったと思ったのですが……。ED後のあのカットはハリウッドお得意の次回作を匂わすタダの引きでしょうよ。次回作はナゾの軍産複合体結社彼の声(エンジェルボイス)≠ニの月での大決戦!ってね。宇宙OKのピュンマが今度こそ大活躍のヨ・カ・ン♪
押井ぽさがって言ってる方は、聖書っぽいくだりと川井のケンちゃんの音楽にアテられちゃったかな?でもね、神や古代文明、哲学系のエッセンスを詩的に表現するってのは、ズバリ末期(『ジュン』以降の)石森のテイストなのよね。本作ではそれをお話のテンションになかなかうまく落とし込んでたので、その点ではむしろボクは神山サンのシナリオを評価してます。向こう側へ行ってしまった末期まで石森作品を愛していた方なら同感いただけるんじゃないかな?末期の009の各キャラの短編(ちょっとアダルティなヤツね)あたりまでちゃんと読んでて、それでもなお石森が好きだった方には是非とも劇場で見てもらいたい。もちろん3Dで。
ちなみにボクが感じた押井臭はバァと飛び立つ鳥さんぐらいかな?少なくとも押井サンがやってたら、執拗なミリ描写のディティールとマニアックなミリ音がマシマシになってただろうね。あ、あと犬まみれ。
ともあれ、現在刊行中の遺稿をもとにした小説や原作の雰囲気を知らないと、物語後半は少なからず置いてかれた感覚に陥るのも否めないので、まァこんなトコでしょうか。
60点
余談 前回の細田のに続き、またも我等が富野御大が絶妙な富野節で評価しててワロタ。文脈を邪推する限り、個人的には細田のより高評価だったんじゃあないかなと思います。
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