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2013/11/30(土) 東映動画への意趣返し? パキラ
熱心な読者諸氏はご存知かと思われますが、私、大学では日本文学を専攻しておりまして、なかでも大好物なのが平安文学なのでございますよ。

「竹取物語」のテキストを罪と罰≠チて読む読み方、ままある解釈なんですが、私もこの解釈、キライじゃないです。高畑さんはキャッチコピーに品がないって仰ってましたが、同感です。出オチほど見っとも無いモノはないですからね。いままで手垢の付きまくった物語を今更アニメーションで描くためのエッセンスが罪と罰≠セったんんですから。いつものジブリのキャッチコピーよろしく、全く意味の伴わない耳障りだけが良い言葉の羅列なら、どれほどよかったことか。

と、能書きはこれくらいで感想をば。

いやね、期待以上に良かった。生きるために生まれたかぐや姫が、様々な障害を乗り越えられず、生きることを選べなかった結果母国へ強制送還。後半、すこし流れに唐突さも見えましたが、作品を通して伝えたいテーマを過不足なく伝えることができる素晴しい構成だったと思いました。ファンタジー部分に一々理屈付けしちゃう所や、合法的に●ド描写しまくる辺りも、宮崎さんとは対照的。ハンドルをにぎると理性がトンじゃう高畑勲らしさがほほえましかったです。

作画、演出も期待の斜め上でね。50年前に出来なかったこと。東映動画で培ったモノを今だからできる表現に見事に昇華していた作画は感涙モノでした。季節の移り変わりを細かな草花で表現していた演出もgood。男鹿さんの美術あっての賜物だよね。小林さんが畳んじゃった今、この手の美術が描ける稀有な存在になっちゃたのは寂しいけれども。「アシュラ」で少しだけ息を吹き返した東映さんだけど、これでまたミズをアケられちゃったかな。「風立ちぬ」では正直心配しましたが、背景を含め、高畑さんの妄想をここまで具現化できるアニメーターがいるなら、ジブリ、まだワンチャンあるで!(あらたなジブリの物語を描ける脚本家がいれば、ですが)


85点


余談
「安寿と厨子王丸」のコンテ、やっぱ350kは安すぎたんだよ。もちろん売る前に一通り目は通したんだけど、やっぱ置いておくべきだったよね。あのコンテを持って、「かぐや姫の物語」が高畑勲にとって、また日本のアニメ史にとっていかなる意味を持つのか、解説してみたかったなァ。

余談の余談
エンドクレジットにディズニーが名を連ねてたのがとっても感慨深かったのと、この映画が東映配給でないことに時間の流れの残酷さを感じ、涙を禁じえませんでした。

MARUサン江
↓のヤツ、大阪でもやってくれるみたいですね。無事に歳が越せたら見に行きたいと思います。


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