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2007/04/07(土)
ある友の決断
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久しぶりに北日本放送のサイトを覗くと、アナウンサーの一覧から彼の名前が消えていた。 彼が担当していた番組のページには「法科大学院に進学するので退社する」とあった。
そういえば彼は以前「このまま富山でアナウンサーを続ける気はない」と言い切った ことがある。レギュラー番組でももたない限り、40歳あたりから急にヒマになるという。
新聞の番組欄を見ればわかるが、ラジオに毎日出てる人の平均年齢はわりと高めだ。 10年以上続く長寿番組もザラにあるので、若手の局アナはせいぜいニュースを読むか、 10分程度のミニ番組ぐらいしかやることがない。 しかも地方局だと、夜はだいたい在京キー局の番組で埋まってしまうため、なおさら 活躍の場が狭くなる。
彼はそんな中、ある年には"アラジン"こと高原兄の思いつきで「一発太郎」と呼ばれ、 またある年には千葉ロッテの黒木投手に感銘を受けて「ジョニー」と名乗り、そして とうとう朝のワイド番組を担当するまでになった。 もう何年か頑張れば、あるいは自分の名前がついた番組をもたせてもらえる可能性もある。 しかし、こう言っては語弊があるかもしれないが、彼はどちらかといえば、独自の キャラを発揮するよりも、与えられた仕事を無難にこなすタイプの人間だ。きっと彼に とっては、毎朝4時間しゃべるだけでも十分な出世だったのだろう。
ラジオの世界を去った彼がこれからどこへ向かうのか、まだ誰も知らない。 何年か後には、倒産寸前の中小企業を救う熱血弁護士になっているかもしれないし、 またどこかのラジオ局で「法律ワンポイント」といった感じの番組にこっそり出て いるかもしれない。 彼と法科大学院という組み合わせが、そんなに意外なものではないだけに、妙に楽しみだ。
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