仮想空間
私の想像の世界(ファンタジー ショート・ストーリー)
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2005/11/25(金) ice(アイス) G
女剣士の言葉に従い、ゆっくりと剣をおさめた。

虎はうーと唸っていたが、暴れなくなっていた。

「お前は、何者だ?
いつもの様に私を連れ戻しに来た、母上の使いの者かと思ったが、
パトリシアを殺そうとしたな。よそ者であろう。」

短剣を構えたまま言う。

カローラ姫なのか?

想像以上に、実戦力はありそうだ。

「これは、失礼しました。ホットから参りました、ジンと申します。」

「なに!?そうか、そなたが私の見合い相手か。」
短剣をしまいながら言う。

「できれば、面と向かって名乗りたかったな」
虎から降りながらつぶやく。

「こちらこそ、失礼した。私がカローラです。」
と、虎から降りてにっこり微笑む。

目鼻だちのはっきりとした、ショートカットの美人だ。

「よろしく」と言って握手した。
なんか、見合いというより、戦友と再会した感じだな。

「そして、こちらが私のおさななじみ、虎のパトリシア。」

ガーとちいさく鳴いた。

2005/11/24(木) ice(アイス) F
山を登り、赤丸の地点に近づいていく。

ガー、だんだんと叫ぶ声が大きくなる。

キン、カーン、ザシュ。
剣の当たる音。
こすり合う音が聞こえてきた。

誰か、何かに襲われているのか?

急ぎ足で登る。

赤丸の地点に来ると、森が開け、草原のようになっている。

遠くの方で一人の剣士が、白く大人の倍ぐらいに大きな虎と戦っていた。

走りよっていくと、虎がこちらに気付き、こちらに向かって来た。
突進してくる虎は、迫力がある。

剣をかまえる。

虎の右前足パンチを左後ろに飛んでかわした。
続く左前足パンチをジャンプでかわし、虎の背にのった。

ふり落とそうと暴れる虎の毛をしっかりとつかみ、虎の首に一撃を入れ様とした時。

先程の剣士がジンの後ろに乗り、
ジンの首に短剣をつきつけた。

しまった。
虎に襲われていたのでなく。
虎とグルだったか。

「剣をしまえ」

声を聞いて初めて女だとわかった。

2005/11/23(水) ice(アイス) E
ガー、遠くの方で何かが叫ぶ声がする。
カローラ姫は、無事だろうか?

姫のお気に入りの場所には、地図に赤丸が付いていた。
・山の頂上付近。
・池のほとりの小屋。
・森の中心辺り。
の3箇所であった。

川ぞいの道を山の頂上付近に向かう道。

どうやら、声は山から聞こえてくる。

2005/11/18(金) ice(アイス) D
10個のドアを開けるというのは、予想以上に大変だった。

ドアとドアの間はホールになっていて遠い。しかも、矢が飛んできたり、水が噴射されたり、床が強力粘着性だったり。

負けてたまるかー!

なんで、こんな仕掛けが?

女王陛下の遊びか?
カローラ姫の訓練か?

・・・どっちでもいいか。
なぜか、溜め息が出てくる。


しかし、一度おやじに確認しないとな。
この国から連絡をとる事は困難。
なら、任務遂行するまでだな。

帰って聞こう。
今回のice訪問の目的は、
調査なのか、見合いなのか。

考えながら、最後のドアに辿り着いた。
地図をgetする。
最後のドアは重かった。

力まかせに押し開けると、冷気が入ってきた。

どうやら、暖房はきいてないらしい。

氷の道、柱、が続いている。

防寒体制を整えて、外に出た。

2005/11/17(木) ice(アイス) C
「では、さっそく、ファーレの森に向かってください。」

はぁ!?

「と、いいますと?」
「今朝、見合いの話をしますと、カローラったら照れて、
昼から姿を消しまして。この様な書き置きが」

ー母上様。
探さないでください。ファーレの森で考えます。
カローラよりー

「この通り、私は探しに行けませんので、
ジン殿よろしくお願い致します」

さすが、おやじのメル友、人使いが荒いな。

「わかりました。姫ぎみを無事、お連れします。」

「では、この部屋の奥の戸を10回開ければ、ファーレの森へ行けます。
森と言っても氷柱の森、足元もすべりますのでご注意を。
地図は、最後のドアに貼ってあります。」

「わかりました。では、さっそく」
ドアに向かって歩き出した。

「あっ、そうそう。サムが欲しがっていたアイス。
宅急便で送っておきましたので♪」

「・・・ありがとうございます。」

宅急便が、使えるとは!?事前の調査不足だった。反省。反省。

2005/11/16(水) ice(アイス) B
インターホン横のドアが開き、中がいきなりホールになっている。
その一番奥に女王陛下が座っていた。

「さ、どうぞこちらへ」

近づいていくと、女王陛下は、立体映像ということがわかった。

すごい、セキュリティーだな。
などと思いつつ。
視線の少し合わない女王陛下に挨拶した。

「女王陛下、お元気そうでなによりです。」

「ありがとう。サムは、元気?」

「はい。お陰さまで、我が国王は、すこぶる元気にしております」

「あなたのお父上のサムとは、最近メル友になりましたの♪
今回のお見合いにも、気合いが入りますわ」

?なにー!!

「あのー、誰のお見合いでしょうか」
嫌な予感がしつつ聞いてみる。

「あら?サムから聞いてない?あなたと私の娘カローラとのお見合いよ」

あの、たぬきおやじ。

「今回は、重要任務だ。
iceは友好的な国ではあるが、なかなか実際は、いろんな開発兵器があるやもしれん。
実際に行き、調べてくるのだ。
お土産は、iceの氷を使ったアイスをよろしく」

とか言って、目的は見合いかー!!

「あの、私は次男なので、王位継承権もありませんし、
特攻隊、隊長という明日ともしれぬ身であります。
姫ぎみには、もっとふさわしい方がおられると思うのですが」

「案じてくださいますな、カローラも末娘。
継承権もなく、趣味は剣術。
きっと気が合います♪」

うーん。断れそうもないな。

「では、お会いしてみます」

「良かった、ジン殿なら、そう言ってくださると思っていました。」

2005/11/15(火) ice(アイス) A
すべり降りた先は、洞窟の中だった。

明かりも付いているし、道も整備されている。
そして、暖かい。

道ゆく人に聞いてみる。
「すみません。女王陛下のおられる所はどちらでしょうか?」
「ああ、それなら、この道を真っ直ぐですよ。」
バッチをちらっと確認して、笑顔でおばちゃんが教えてくれた。

普通は、道をわかりにくくしてあるものなのだが、どうやら、この国の人達は、相当腕に自信があるらしい。

道は、分かりやすい一直線なのだが、何人もの人とすれちがう。

その誰もが、友好的に
「こんにちは。」
「良く来たね。」
と口々に挨拶してくれる。
そして、必ずバッチを確認していった。
いくら俺でも、この人数を相手にしていたら、女王の所まで辿り着く自信がないな。

あの門番は、相当重要な役割の人だったようだ。

そんな事を考えながら歩いていくと、15分程で宮殿についた。

門には、インターホンがついている。

ピンポーン。

「はーい♪どなた?」
やけに明るい声が返ってきた。

「hot(ホット)より参りました。ジンと申します。
女王陛下にお会いしたいのです。」

「私が女王パトリシアです♪ようこそ、iceへ。お入りくださいな。」

2005/11/10(木) ice(アイス)
ice。
そこは、雪に閉ざされた、極寒の国だった。
人々は、地下を堀進め、地中で暮らしていた。

ある旅人がその国に辿りついた。
南国のわがまま王の一言「iceの氷を使ったアイスが食べたい」という命令により。

まず、どうやって氷を溶かさずに持って帰るか考えた。

iceでは、機械は氷つくため使えない。

大きい流氷を船で引っ張っていき、少し暖かくなった所で冷蔵機能のついた車で運ぶ事にした。

とはいえ、まず、氷の成分が安全かどうかを調べるため、仲間を船に残し、一人調査にやってきた。

これで、毒でも混じっていたら、王暗殺計画でも立ててやろうか?
とぶっそうな事を考えつつ、地下への入り口であるカマクラへ進んだ。

iceは、とても友好的な国である。

インターネットを通じていろんな情報も持っている。

しかし、極寒の地であるため、直接の訪問者はほとんどない。

「やっほー!門番さん元気?」
普通に声をかけても、びっくりされる。

「あやー。めずらしいね。直接人が来るとは、なんぞ重要任務かえ?」

インターネットを通すとどうしても情報が漏れる可能性があるため、
超秘密事項は文武ともにひいでた使者が送られた。

確に極秘事項ではある。
「王のわがままで」何て言えるはずがない。

「iceとの交友を深める為と氷の調査に参りました。」
と真面目な顔で言う。

体面を整える事も、国際社会では必要なこと。

「そうですか、ここまで、大変でしたでしょ。ま、お茶でも一杯」
「わしゃ産まれも育ちもこの国でしてね・・・雪かきが大変でね・・・
娘が一人おりまして・・・」30分程、苦労話を、
へー、はー、ほーと聞いてから、申し訳なさそうに切り出した。
「あのー、門番さん。女王陛下にとりついで頂きたいのですが」

「あー、そうじゃった。そうじゃった」
と近くに置いてある電話をかけた。

「なんか、急ぎの用でしたのかいな?女王様に叱られましたわ」
受話器を置いてそう言うと、部屋の奥の方にある地下への床の扉を開けた。

「すべり台直線コースです。5分もすれば、地下の国に着きますだ。
このバッチを着けて降りてくだせぇ。
人に宮殿の方向を聞けば教えてくれます」

と手渡されたバッチには、門番さんの笑顔でピースの写真
と小さい文字で門番認可と入っていた。

悪趣味と思いながらもバッチを胸につけ、滑り降りた。


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