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2016/09/15(木)
短編 モノトーンチェック4話目
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ブログに更新中のヒカルの碁パラレル「モノトーンチェック」です。CPアキラ×ヒカル サイトにある「モノトーン」の番外編的なお話しになります。
1話は8月10日 2話目8月24日 3話目9月8日をブログ更新になってます。 ちまちまな更新ですみません<m(__)m> ↓
モノトーンチェック4話
ドキドキ高鳴る胸でノックするとアキラの部屋に行くとすぐに迎え入れられた。 ヒカルが取っていたツインの3倍はあるだろうという部屋だった。
「すげえな、お前の部屋。棋士って金があるんだな」
そういうとアキラが笑った。
「タイトル戦で取ってもらえる部屋はスィートやそれに準ずる部屋が多いんだ。スポンサーがあるし、普段の出張ならビジネスホテルのシングルだよ」
「ああ、そういうもんなのか。」
ヒカルは言いながらアキラが勧めたソファに腰かけると、アキラがお盆に 缶ビールやジュースを何種類か持ってくる。グラスもあったが、ヒカルは コーラーをそのまま含んだ。
「でもお前の部屋でよかった。オレの部屋ソファも小さかったし」
そういったのは佐為がいる言い訳もあった。
「そう?ひょっとして、君は人気もあるし張られていたりするのかと 思った」
「ああ、まあそういうのもなくはないけど、ここホテルの中だからな。 こんな時間にそんなことしたら迷惑極まりないだろ?それでも 前もって調べてホテル取ってたりするやつもいるけどな」
「それじゃあ休まらないな」
「だろ?ホテル取り直したこともあるんだぜ」
口をとがらせるとアキラが笑った。その笑顔に思わず見惚れてしまい コホンと咳払いしてアキラから視線を反らした。
「けどお前も注目されてるだろ?」
「僕は注目されると言っても碁界だけだし」
「そんなことないだろ?碁界始まって以来の追っかけや出待ちがいるって 記事を見たぜ?」
アキラはヒカルと一緒に数か月でも限定でアイドル活動したこともあって注目も されていたし、容姿や立ち振る舞いで若い女の子のファンがいるらしかった。
「一時期のことだよ。ストーンズの社長の緒方さんが僕の事は碁界だけで 押さえるようにしてくれてるようなんだ」
「あの社長そんな事やってるのか」
ヒカルは半場呆れるように言った。
「ありがたいと思ってる」
「けれど、君が碁界で話題になるのは特に制限してないみたいだね」
ヒカルは深いため息を吐くと含んでいたコーラーを置いた。
「それもしてくれねえかな」
ヒカルが囲碁大会などに出場するのはプライベートなので混乱は避けたいのだが ファンが何かにつけ押しかけてくる。ヒカルと対局するために参加したり、 囲碁を学ぶ若い女性が増えてるというから棋院も困ってるのではないかと思うのだが。
「君が表紙になった雑誌が出た時は、すぐ完売だったと聞いたし、東京で大会があると 「ヒカル」が出場するのではないかと、参加者が急増するから、うれしい悲鳴だと漏らさ れてたよ」
「そうなのか?かなり迷惑かけてるだろ。大体オレ忙しくてそうそう出場できねえし。 アマ名人戦もオレだけ予選から個室にしてもらってさ、本当申し訳ねえっていうか」
「僕も本当は悔しいんだ、棋士の僕より君の方が囲碁の普及をしてる」
「なんだよ、それ、」
ヒカルは噴き出すように笑った。この間の対局の時とはずいぶんアキラの印象がやわらかいのは やはり対局の前だったからのだろうと思う。あの時はヒカルもピリピリしていたし。 思いがけぬ機会をくれた佐為や先生にヒカルは心の中で感謝した。
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