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2005/03/21(月)
ラン2
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またもや俺の部屋に来て、「あたしがあなたの勉強の邪魔なら、すぐ出て行きます。」って言うラン。 こいつ部屋来たら、いつも真っ先にこの類の言葉を発する。その度に「大丈夫やでー」って言うのがしんどい。 でも、嫌いな訳じゃない。どういう境遇なんか知らんけど、ちょっとかわいそうやと思ってる。 街に出たら、同い年くらいの子らめっちゃ楽しそうに学校行ってるからな。ランはずっとこの家におる。 んで、「本を1冊貸して欲しい。」って言う。もちろん「あなたが嫌じゃなければ」ってフレーズがついてる。 「いいよー、どれがいい?これが越日―日越辞典で、これが日本で使ってた教科書で、これが本で、・・・ (てか、本は見たらわかるやろ、でも何の本か説明できへんな。ま、ええわ。)・・・これは本です。」 めっちゃ適当やなーと思って、一人でおもしろくなって笑ってた。 全然おもしろくなさそーなランは、越日―日越辞典を選んでうれしそうに帰って行った。 次の日の昼間、俺が昼飯にフォー食いに行って帰ってきたら、ランが俺の洗濯物と辞典を渡してくれた。 部屋に戻って見てみると、辞典の間に紙きれが挟まってた。 その紙きれにはなんかを勉強したみたいにいろいろ走り書きされてるけど、手紙っぽい部分があった。
「私は日本語を読めません。あなたにお願いできますか? 今晩少し考えてみて、あなたが同意するなら・・・私にちょっと書くか、渡してください。忘れないでね」 何回調べても、・・・とその後の部分が意味不明。 文法的におかしいねん。んで、その紙きれを持って初めの3日間お世話になった、コンさんとダオさんに相談しに行った。
紙きれを見せて、ランのことを説明した。コンさんとダオさんの返事は俺的に意外なもんやった。 コンさん 「ぜったい、相手にしてはダメ!お手伝いさんがこんなんするのはありえないよ。 この子はベトナム語もできません。この手紙もおかしいよ。」
ダオさん 「あまり部屋にも入れないで下さい。物がなくなるかも知れないので注意よ。」
俺 ベトナムではそういうもんなんやーと思いつつ、 「でも、見てたらなんかかわいそう。」って言ったら、
コンさん 「全然かわいそうなことではありません。北の人はかわいそうなフリするのうまいよ。」 やと。 確かに同じ家に住んでるし、モノとかなくなったらやっかいやんな。 適度に距離はとったほうがいいんかもなー。
俺の部屋
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