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2005/03/06(日)
嘘
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棺桶まで背負っていけないような嘘はつくもんじゃないよ。
嘘をつくな、なんて大の大人に向かって云いはしない。
ただ、嘘をつくなら責任を持てよ。最後までつきとおしなさいよ。
詰めが甘いんだよ。まず、そう思って可笑しくなったね。
なんて残酷なんだろう?
嘘をついた人間以外にとって、半永久的に事実であるならばそれは真実となる。
だからそれが他人を喜ばせる質のものであればあるほど、暴かれないよう、細心の注意を払い、罪悪感を背負い続ける責務があるのにね。
どうして当人の目に付くところに、あんなものを置いておいたの?
あなた方が与えた幸せな思いが、どれだけ人を喜ばせたか知ってる?
それが一瞬にして失われたときの、あのどうしようもない、虚しい、呼吸が出来なくなるような苦しさがわかる?
自分の家じゃなかったし、1人きりでもなかったし、必死で我慢したよ。平静取り繕って、涙腺ぎゅっと締め付けて。
おいらは知ってしまったけれど、ずっと知らない振りをするだろう。嬉しい振りをするだろう。 それも1つの嘘。 嘘には嘘のマナーがある。 おいらはそれを守るさ。 おいらの周りの人たちを、わざわざ落胆させるのも嫌だし、 下手に哀れまれるのも好きじゃないから。
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