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2011/06/30(木)
495 バナナ
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ユータロー君、コータロー君にとって、バナナはごくありふれた果物。
「食べる?? 」と尋ねたものの、「いらなぁ〜い!! 」などと、軽く袖にされたら、バナナに格別な思い込みのあるオジサンにとって、つらすぎるなぁ〜と、思っていたら、おいしそうに頬張ってくれてほっとした。
子供の好物にとどまっていてくれて、うれしかった。僕ら世代より遥かに若いママにも、「大好きよ!! 」と言ってくれてうれしかった。
かく言う私たち世代は、怒涛のように輸入されて高級感が薄れた経緯をつぶさに見ている。それでいて、バナナがまさに“高根の花”の時代を幼年期に体験しているので、渇望というか、それを遠足のおやつに持って来られる“お金持ちの家庭”の象徴だったりして、格別の思いを持ち続けている。
そんな刷り込みがあるものだから、東京で一人暮らしを始めた時も、駅前の裸電球の下で山積みされたバナナから一房を買うのが、何やらうれしかった思い出がある。
コータロー君に言わせると、お兄ちゃんのユータロー君は「前はおサルさんだったんだよぅ〜!! 」だそうだ。バナナとおサルさんの連想。今も昔も変わらないなぁ〜 。お兄ちゃんは平然と頬張っていた。
そして、謹厳実直な父が、バナナだけは店先で買って持ち帰っていたなぁ〜 などと思い出し、やはり、父にも何かの思い入れがあったのかなぁ〜と思うのだ。
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