|
2012/05/15(火)
815 牡丹
|
|
|
開業以来、この時期は、色とりどりのチューリップの鉢が店先に並んだのだが……
家の庭でチューリップを丹精していた義父が昨夏に亡くなり、手を放れたチューリップは、今年も同じように花を咲かせた。しかし、雪への対応もなく、重みで鉢が押し広げられたり、ゆがんだり。鉢を並べてお見せできる状態ではないのだ。
手がかからないといえば、野に咲く花のようでもある。 奥まった家なので通行人もなく、足を止めて愛でる人もいないが、ひっそりと、そして独特の存在感を示していた。
少々荒れた庭に、チューリップとともに端然と咲いていたのが牡丹。
これも、丹精する人の手を放れているが、見事に咲いてくれた。 昨日、5月の柔らかな日差しが差し込む中、カウンターに飾った。 香りが広がる。そして、午後にはさらに大きく絢爛に……
健気だと思う。丹精すれば、するだけそれに応えてくれるし、手が放れても同じ花を咲かせる。もちろん、未来永劫ということではないが。
昨夜は、元の会社OBで組織する社友会の年1回の総会懇親会。いつものように物故者への黙とうで始まった。14人が亡くなり、「新入会員が奇しくも同数の14人」との会長の話が、妙に耳に残った。
久しぶりの方とも楽しく杯を重ねた。一方で欠落感もある夜でした。
|
|
|
|