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2012/05/29(火)
829 手柴
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写真の境界のコンクリート擁壁の左の斑のある緑は、かろうじてながらえている我が庭の洋芝。その隣の畝の列と、その上の横の列が新人ご夫婦が手掛ける畑。
お二人は、熱心だ。夜が明けるとサクサクと規則正しい鍬の音。私たちは、それで目覚めることもある。そして日曜日には、何度も出くわす。昼の見回り、夕方には水撒き、夕食後の見回りと、生活リズムが出来上がっているようだ。
「ゴーヤでも植えたのですか」。ポールの間に目の荒いネットが張られている。そこに蔓を這わせて緑のカーテンでも作るのかと、早とちり。まあ、当たらずとも遠からず「エンドウマメを植えたんだ」。
オーナーの畑を見やり「手柴がないから、ポールとネットで代用だ」とのこと。手柴とは馴染みのない言葉。つる系の植物を這わすための部材をいうようだ。歴戦のオーナーは手柴の名に相応しい自然木。新旧の仕様の違いが際立って面白い。
朝、畑に来たオーナーは、女房の「おはよーさん」に、「んだがらなぁ〜」の答え。
最近彼は、面倒なのか補聴器をつけない。われわれの挨拶にはにこっと笑顔で手を挙げて応える。そのトンチンカンな会話を通訳すると、女房の挨拶を「(新人さんの畑は)素晴らしいね…… 」と勘違いして、彼が「そうだよなぁ〜 」と答えた。そんなことでしょう。お互いいい刺激になっている。
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