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2015/10/07(水)
2051 地平線
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連日、ノーベル賞受賞のニュースで熱狂している。二人の受賞者の記者会見やインタビューで、私が感動したフレーズを対比してみた。様々な話の流れで発した言葉で、それを対比するは独断と偏見でしかないのだが……
物理学賞の梶田隆章さんは「知の地平線を広げられたことに喜びを感じる」と。 好奇心や純粋科学分野に心血を注ぎ、評価されたことを純粋に喜んだ。
医学生理学賞の大村智さんは「1円でも稼げることを目指して欲しい」と。 風土病の特効薬の開発につなげた信念を、後輩に送る言葉に託して語った。
ニュートリノの質量何たらは、物理学のエキサイティングな発見でありながら「人の生活にどう役に立つかも分からない」ということらしく、宇宙の謎の恐ろしいほどの広さを感じさる。だから「知の地平線」だと……
一方の「1円でも稼げる」との発言は効率主義の極みのようで、「知の地平」とは正反対のことを言っているように聞こえない訳ではない。
でも、二人の言っていることは同じなのだな、と。地道な研究、トライエンドエラーの先を見据えて揺るがないということは一緒。たまたま医学分野だった大村さんが人類に役立つ、ということを「1円でも」と言い換えたのだな、と。
私の地平線は…… 並木の先に結ぶのは…… 出勤中の県庁脇で考えた。
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