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2016/09/22(木)
2403 散る音
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今年もプラタナスの剪定が始まった。何度かこの欄でも書いたが、プラタナスの落ち葉は、いわゆる“濡れ落ち葉”になると、非常に厄介。そんなもんだから、落ち葉となる前に、予防的に剪定、回収するようだ、と書いた。 取材して確認したわけでもないので、これは想像でしかないが……
プラタナスといえばはしだのりひことシューベルツの「風」が思い浮かぶ。 ♪プラタナスの枯葉舞う冬の道で♪ ♪プラタナスの散る音に振り返る♪
真冬の光景。そして、なぜだか冬の明治神宮外苑の絵画館前の光景が思い浮かぶ。イチョウ並木を身を寄せ合って歩くカップルに黄色に色づいた葉がエレガントにハラハラ散りかかる……
でも、絵画館前はプラタナス並木ではない。 むりやりロマンチックな構図を当てはめているだけに過ぎないのだ。
歌詞はもっとリアル。プラタナスの名はギリシャ語の「広い」に由来し、大きな葉を意味する。プラタナスの枯葉が舞うというのは相当な強風で、地面に落下すれば振り向くぐらいの音もしようというもの。
イチョウであれば舞い散るという優雅さがあろうが、プラタナスはとてもとても…… 今更だが、「風」の歌詞のリアルさと含意に気付かされる。 真冬にバサバサ落ちて、濡れそぼって側溝を塞ぐ…… それは嫌だ。
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