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2006/11/26(日)
川の町
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久しぶりに、イリノイ取材で、イリノイ川に向けて車を走らせた。今住んでいるあたりは開発が進み、畑がすべて、同じ形をした箱のような家にとってかわられつつあるので面白くない。町を出たとたんに、えんえんと広がる農村風景に心が和らいだ。イリノイ川沿いの町、オタワは落ち着いた小さな町だった。イリノイには海はないが、港町神戸に似た匂いが、かつて河川交通で栄えた町オタワにもただよっているような気がした。水路で世界各地からさまざまな人と物がやってき、まじりあり、一瞬のかりそめの戯れと喧騒に身をゆだねながらも、翌朝の虚しさを知りつくしている人と土地の”さびれ”たたたずまい。オタワは、神戸の昔の南京町の横丁から、2つ3つ西に入った狭い小路の雰囲気があった。海のないイリノイに住んで、川の町が好きである。
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