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2007/08/16(木)
文学
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編集者のコメントにあわせて、原稿に手を入れている。ヘミングウェイのところで、このごろの若者は世界文学を読みませんから、ヘミングウェイの説明をしてください、とコメントをもらって、考えこんだ。世界文学は読まずに、「電車男」がベストセラーかよお〜〜。まあ、私も世界文学を読破したわけじゃないけれど、ヘミングウェイの「誰がために鐘は鳴る」ぐらいは小学校5年生のとき、習字の墨すりをしながら読んだ。今頃になって、もっと文学を読んでおけばよかったと思っている。時空を超えた普遍性をもつからこそ文学なのである。普遍性とは、つまり人間はいつの時代も変わっていないということである。それを知ることで自分を客体化でき、かつ成長できるのだと思う。文学を読まなくなったということは、面白おかしくその場しのぎの一時的な享楽を求めるだけで、自分だけの世界に生きるーつまり時空を超えた他者との連帯をもたないーということではないか。連帯なく、今、目の前にある似たもの同士だけが集まっての享楽かあ。。かわいそうだと思う。人間性への連帯がなく、ただ目の前にいる人間だけが頼りなんて、無力の象徴ではないか。ちょうど携帯をもつことが、人とのつながりとなり、携帯がなければ生きていけないと考える精神性のようでもある。。
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