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2008/08/19(火)
家を持つということ
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「創られるアメリカ国民と{他者}」(松本悠子著 東京大学出版会)を、ちびちびなめるように読んでいる。久しぶりに読み応えのある本にぶつかった。日々のアメリカ暮らしで感じていることが、学者の目できっちり体系だてて説明されている。こういうときは学者とは有難いものだ、と思う。。(めったにそうは感じないけれど。。笑)まだ読みかけたばかりだけれど、そのなかで、移民をいかに「アメリカ化」するのに、家を持たせることと考えられていたことを初めて知った。家の所有はアメリカンドリームというのは、どっか意図的な操作が感じられるフレーズである。要するに、アメリカ文明のレベルまで移民たちを引き上げるには、英語を学ばさせるだけでなく、家を持たせるようにする、清潔にすることを教える、アメリカ人と同じようなものを食べ、同じような服を着る。。。といろいろあって、そういう運動の中で、移民女性の役割は最大である、なぜなら子供を育てるのだから、というわけで、移民の家の中までアメリカ人が入ってきて、いろいろ料理やら裁縫やらを教えてたらしい。ああ、そういう時代に来なくて、ほんとによかった。。(笑)完全にアメリカ人失格というか、アメリカ人になれる可能性ゼロということで、国外追放になってると思う。。。(笑)家をもたせて、アメリカ文明のように家を飾りたてることを学ぶと(部屋の壁に十字架をはりつけていたメキシコ移民は、十字架をとりはずさせられたそうな)、地域に定住するようになって、アメリカ社会に役立つ、というわけである。この部分だけ、なにやらアメリカ人っぽく生活している。というわけで、きのう、今日とデッキのペンキ塗りをしている。疲れる。。。まずきれいにデッキの木材を洗って、ごみをとり、真っ白?の生木の姿にしてから、それから塗るのである。洗うのが大変だった。。塗るのはまあまあ。。腰を痛めないようにしなければ、ヨーロッパでの休暇がぱあ、になる。。(悲) ああ、それにしてもなあ、やはりこの国はよく考えてるよな。。。定住する外国人が増えつつあるらしい日本はどうなんだろうか。。リストが作られ、地域で配布されているのだろうか、日本家屋の壁にはペンキを塗るな、電車の中で大きな声を出すな、とか??? 私も気をつけねば、ついつい日本の電車の中での声が大きくなる。。人と人とのあいだの距離感が大きく違うから。ああ、いつの世も、国境を越えて生きるというのは何かと大変である。。。
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