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2009/01/05(月)
ふるさとは遠きにありて思うもの
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きのう無事に日本から帰ってきた。今日から仕事初めである。 今のところ、時差ぼけなし。そのうち、突然ぼあ〜〜〜と、あらがいがたい眠気が襲ってくるに違いない。日本はどうだったか、とアメリカ人の同僚が聞いた。うん、まあまあ、と答えておいた。(笑)外交辞令に答え出すときりがないし、世間話を英語で話す元気も能力もないし。。とにもかくにも無事に仕事初めに間に合ってよかったというところだろうか。同僚たちは私と娘の関係、私と母親の関係がよくないことをよく知っているから、彼女たちの問いは、ただただ「娘もいっしょに帰ってきたか、日本においてきぼりにしなかったか」である。(笑)で、私は、娘は一人で先にアメリカに帰った、と答える。で、すべて了解、となる。(笑) そのくらいじゃないと困ると思っている。母親とけんかになったら一人でさっさと帰ってもらわねば。。。と強がり?で自分を納得させてきたが、カリフォルニアの60の声を聞いた友達から、カードが届いた。曰く、母親とけんかするあいだが花ですよ、と。そのうち、子供なんて生きてるのかどうかもわからなくなります、と。そうだろうなあ。。というわけで、私は苦手な母親の顔を見に帰っているわけだが、やっと元気でいてくれる母親のありがたさが身にしみはじめた。これで介護といった問題が出てくると、もう私の生活は一変してしまう。けんかになろうが、相性が悪かろうが、もうどうでもいい。ただただ元気でいることだけが、親孝行、子孝行というものである。娘がどんなに私のことを嫌おうと、けんかになろうと、ただただ最後の最後まで元気でいてやりたいものだ。いてやらねばならぬ。どんなに仲良くても、親が意識不明のまま寝たきりになって、病院に入院し、月々20万円、30万円と医療費だけが子供の肩にかかるようになれば、どんなに仲良しでも、心に密やかにしのびこむものがあるのではないか。人間なんて、そんなに立派なものではないはずなのである。 日本は人口が減っているとか。近所には、古い家を取り壊して空き地が多くなっていた。駐車場にする余裕も必要もないのか。よく親しんだ店もなくなっていた。母親の家も、あと何回訪ねることになるのか。もう10回もないに違いない。新法ができて、借地が50年すぎたら、更地にして地主に返さねばならないそうな。近所の人には、もうあと5年で、と地主から通知が来たそうな。古い私がつまったあの家も消える日が近づいている。家とともに、古い私も消えるだろう。まさしくふるさとは遠きにありて思うものである。
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