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2010/03/30(火)
たった一人の反乱
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という番組を見た。食肉偽装を内部告発した人のドキュメンタリーである。見終わって、ほんとに腹立たしく、そのうち腹立たしさを越えて、ほんとにむなしくなった。(悲)告発した人が、番組の最後に、自分の行為を振り返って、寂しい、むなしい、と言ったからである。肉を少しでも安く売るために、塩素で色を抜き、血液製剤を使って色をつけ、豚肉を牛肉と偽って売ることに悩み、内部告発したことをなぜ悔やまねばならぬのか。人として当然のことをしただけではないか。告発しようにも、最初、役所も保健所も、まともにはとりあおうとはしなかった。自分が火の粉をかぶるのがいやだからである。やっと新聞がとりあげたとなると、消費者から、別に病気になったわけではないのに、と非難されたという。匿名のいやがらせの電話がひっきりなしにかかり、マスコミはおしかけ、家族とははなればなれになったという。それで、寂しく、むなしい。。。バカじゃないか、と思った。日本に民主主義はあるのか。社会とは、たった一人でも、するべきことをした人間を守れる力がなければならない。。守るのが家族であり、マスコミではないのか。告発者は、会社がつぶれ、同僚が職を失ったことを悔やんでいた。甘いんだよ。長いものには巻かれよと、悪いことを知りながらやってた人間のほうが悪いんだよ。この会社は腐ってると思えば、さっさと逃げる覚悟で、自分の身の振り方を考えねばならぬ。腐った悪いことを平気でする人間に、どんなに尽くしても、自分を助けてくれることは絶対にないのだから。腐った人間とは、そんなものだ。私が一人反乱を起こした給料課を見てみよ(笑)。相変わらず腐ってる模様で、問題は続いていると聞いている。あの手の人間は、どこまでも腐り続ける。腐っているのが、かれらが誇りとするアイデンティティである。それにしても番組の最後に、司会者が、もっともらしい顔をして、「自分にも同じことができただろうか」と問うたので、ますます嫌気がさした。悪いことは悪いと訴えねばならないのである。自分たちが自浄作用をもち、自分たちの社会を自分の手で作っていくーそれが民主主義社会である。正しいことをしたら、マスコミやら匿名の人間が一体となって、いじめにかかる。日本ってほんとに情けない社会だ。そういえば、こちらでは、毎年1回受けねばならぬ公務員の倫理試験で、去年の試験には、内部告発ーつまりwhistle blowingのやり方が出ていた。内部告発をしたものをいじめてはいけない、調査が入ったときは、こういう態度で臨め、告発者をいじめるのは犯罪である、と出ていた。この視点から見ると、日本は、民主主義社会どころか、まぎれもなく犯罪社会である。(怒悲)
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