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2013/09/25(水)
老子の言葉
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つい最近、出会った言葉を書いておこう。書くことで、私のだんだん薄っぺらになっていく脳細胞に刻み込まれるように。。「知る者は言わず、言う者は知らず」である。「知る者は言わず」−美しいなあ、と思う。その美学を忘れないようにして、明日、また飛行機に乗る。すべてうまくいきますように。このごろ、日本のドラマで親子関係を扱っているのをよく見た。東京に出た息子に、いっしょに住もうと声をかけられて、東京に出てきて同居しようとした父親、「親とは、寂しいからと言って、子供に甘えたらだめなんだ、親はいつまでも親でなければ。。海にならなければ」という言葉を残して、田舎の一人暮らしに戻った。きのうだか見たコメディータッチのドラマでも、「私はあなたの息子ではない」「親子ではない」みたいなせりふが流れていた。聞いて、涙が出てきた。母に「(一人暮らしさせて、ほったらかしにした)私のことを怒ってないか」と尋ねたとき、「怒ってない。親子やから」と言われたことを思いだしたのである。「親子やから」−震災以降、いやというほど聞くようになった、絆といった、もう手垢にまみれきった薄っぺらな言葉では表現できないものが「親子やから」である。どんなにけんかしても、どんなに子供が反発しても、「親子やから」−「知る者は言わず」の親心以外の何ものでもない。「知る者は言わず」−美しく生きたいと思う。「言わない」ほんとに強い人間だけが、美しくなれる。
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