|
2021/07/11(日)
庭考
|
|
|
去年の12月に右足の手術をやって、いよいよ庭が忙しくなるぞ、みたいな頃、4月末に今度は左足の手術をやったから、庭がほったらかしになっていた。やっと最近、庭の一部にある急斜面のあたりにも立てるようになった。で、学んだー自然には絶対に勝てないな、と。20年前、この家に来たときは、家を建てるためにきれいに地面が整理してあった状態だったから、何を植えようか、とあれやこれやといっぱい植えた。ほとんど何も育たず。で、今は、その20年前の整理以前の状態になりつつある。お金を払って買って植えたものは育たなかったのに、お金を払ったわけでもないものが、ぼこぼこあっちやこっちから出てきて、我がもの顔にぐんぐん伸びている。もともとここにいたものなのか、それともどっかから種が飛んできたものなのか、それはわからないけれど、結局はローカルの自然には勝てない。その一方、気づいたのは、買って植えたものは、時間をかけて消えていくのである。何年経っても大きくならないのである。そのうち、あきらめたかのように、そろっと消えていく。枯れるという状態にはならない。与えられた場所で必死で生きてみたけれど、このくらいが限界だ、という感じのメッセージを発しながら、毎年ちぢこまっていって、そのうち静かに消え去ってしまう。そういう植物の生き様を見ていると、どうしてもわが身を振り返ってしまう。日本での時間より、もうアメリカ生活のほうが長くなったのだから、アメリカの水はあったのだと思う。でもそろそろ、体がちぢこまっていっているのが感じられる。身体というよりは気持ちかもしれないけれど。(笑)そのうち少しずつ、少しずつ弱っていっていく。。それは誰にも止められない。自然の摂理なのである。できるものなら、騒ぐことなく、静かに消えたいと思うけど、どうなるだろう。庭にはもう新しいものを植えるようなことはしない。今あるもの、なんとか生き残ったものが少しでも長く生きられるように、少しずつケアしてやりたいと思う。新しいものを植えても、もう成長を楽しみにする気力さえない。今、あるものを大事に、いとおしむだけであるー時間が限られてきている、老いそのものなのである。老いを凝視するーそうだ、これから2ケ月に3本のArticleを書くぞ!!やるしかない!!(笑)
|
|
|