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2022/01/26(水)
雑感
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長い間連絡をとっていなかった人ーたぶん20年以上笑ーと、ひょんなことでつながったものの、年齢を聞いて、「失礼なことを」と叱られてしまった。なんで年齢を聞くのが失礼なのか、さっぱりわからぬ。(笑)人間も自然の一部なんだし、年輪を重ねる、というのはそれだけで十分に意味のあることではないか。その人がどんな人なのか、を知るのに、年齢は大事な一要素である。今日、高齢者センターで、みんなとまあるく椅子を並べて、サッカーをした(笑)サッカーといっても、柔らかいボールを蹴るだけである。年がいくと、それすら自由にはできなくなる。集まっているみんなの顔を見ていると、ああ、この人の人生はどんなだったのだろう、と考えるが、わかるわけがない。そりゃもう、驚くほどみんな違うわけで。生まれたところも職業も、家族も。それでも不思議なのである、なあんか共有しているものがあるような気がする。それは年齢だと思う。糸巻に残っている糸がわずかになった者だけにわかる感覚ーハイデガーは「存在と時間」の中で何を言ったのか、どうせ読んでもわからないけれど(笑)、人間存在と時間の関係は、それこそ人種やら性別、階級、すべてを超えた何かがある。 私の居心地のいい空間がそこにある。若い人といても、疲れるだけだあ。(笑)今日のS子さんは、かなりはっきりしていた。羊羹を差し出すと、それだめ、糖尿になるから、と。そういうことか、と納得。(笑)じゃあ、今度は、甘くないおかきでももっていこうと考えたが、歯がないのである。先週も入れ歯をなくしていたから、今日は真剣に入れ歯を探したが、部屋では見つからず。看護師さんに言うと、1階のスタッフに言ってくれ、と言う。彼女たちも、この1週間気づいていたという。ということは、1週間ほったらかしになっていたということではないか。これだからねえ、うるさい家族がいなかったら、何もしてくれない、のである。1階のスタッフに言うと、管理職の人に聞きに行った。そして帰ってきて言うには、管理職の人もわかっていて、今、どうするか検討中とか。嘘つけ、と思ったけれど、そこは隠して、そうですか、じゃあ、よろしくお願いいたします、と言って出た。すぐに、S子さんの管理を任されている人に連絡をとってくれるよう、友達に頼んだ。どうなるかなあ。食べられなかったら、体が弱る。それでも、S子さんが自分の年齢を言った、昭和5年だと。ナインティさーてぃと、そこだけ英語で言った。あっている。10年前に亡くなった母より2歳下。92歳である。すごい、92歳であれだけ元気に、つえもなく歩きまわれたらすごい。若いとき、東京のデパートで働き、会社のコーラス部に入っていたという。それで歌が好きで、上手なのである。そうかあ、じゃあ、喜んでくれてるかなあ。部屋へ行くと、最初に彼女が言った言葉ーこれからお母さんに会いに行くから、今、荷造りしてるのよ、と言い、小さなスーツケース二個と格闘していた。悲しい、哀しいけど、でも楽しい。。(笑)今日は、抱えている”ベイビー”が、昔飼っていた犬のことだと判明した。名前はシロ。少しだけ、ふっと過去がこぼれおちるようにして顔を出し、その人をつかのまの瞬間彩ってくれる。存在と時間ー逆らわないこと。。年齢を聞かれたら、堂々と答えればいいではないか。女に年齢を聞いてはだめ、失礼だ、みたいな主張は、アホな白人女が言い出した、底の浅いフェミニズム(笑)
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