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2022/06/14(火)
さらば。。。(悲)
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数日前のこと、部屋に入ると異臭がした。えっ、何、この臭い。。もしかして、掃除しないから、部屋の片隅でねずみが死んでいて、その臭いがしてるんだろうか、とびくびくしていた。その同じ日だったと思う、急に電話機あたりで、ビヨビヨビュクビュクと変な音がしはじめた。ビビビとも言った。電話がかかっているわけでもないのである。ただただ勝手に一人で、お化けみたいに言い出したのである。電話会社というかコンピュータの会社が近所で工事をしていて、そのせいなんだろうか、とも想像した。そのうち、ビュクビュク言わなくなった。なんだったんだろう、と思ったが、気にもかけないでいた。今朝、ファクスがかかってきた。今だに、ファクスでマーケティングをする人がいるのである。私みたいな、今だにファクスをもっているアホな人間がいるからだろう。(笑)いつも通り、受話器をとったら、ピーと懐かしいファクスの音がしたからファクスに切り替えたが、ファクスの器械は何も反応しなかった。死んでる。意味のない塊にすぎなくなっていた。死はすぐにわかる。どうしたんだろう、と思って、器械を動かしたとき、一瞬だが、あの異臭が強く臭った。ああ、ファクスだったんだ。それですべてに合点がいった。あのビュクビュクビヨビヨは、最後のメッセージだったんだあ。ファクスは、私が読売新聞に書き始めたころに買ったから、もう35年の勤続である。35年かあ。お疲れさまでした。いい器械に当たってありがたかった。カリフォルニアからサウスダコタ、そしてイリノイと働き続けてくれた。最近は、昔、感光紙を山ほどサウスダコタまで送ってくれた人がいて、その感光紙をコピー代わりに使って、すごく役に立ってくれていた。まだ感光紙は残っているから、あの紙を全部使いきったら、ファクス様に永遠の暇をとっていただこうと考えていた。それを察してか、もう勘弁してくれ、と言わんばかりに逝ってしまった。(悲)さらば、ということばが自然に出てきた。さようなら、ではない。さらば、である。(悲)35年前のカリフォルニア時代の自分を思い出す。若かったなああ。35年後の今の私なんて、想像もしたことなかった。もうあの時代には戻れないんだよねえ。。さらばなんだねえ。。。これだけはしかたないんだね。誰にも止められないんだね。35年間働き続け、生き切ったファクス君へ。。さらば。ありがとう。。
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