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2022/07/03(日)
nekoともみじと下駄と。。。
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このごろ、2,3本のもみじの枝に、真っ赤な葉がついている。秋の色だ。すぐにわかった。ああ、この枝はもうすぐ枯れるんだな、と。人間もろうそくも、消え入る直前に全エネルギーをふりしぼるかのようにして、ぱっと輝き、元気になる。もみじも同じらしい。秋の真っ赤な色が、まだまだ緑の葉っぱのあいだに浮かんでいるのを見ると寂しくなる。死を告げているのだから。でも仕方ないよな。。最後の真っ赤な色を楽しみ、枝を切り落としてあげるつもり。クローゼットの奥から、下駄を見つけた。埃をかぶっているけど、まだまだ新品に近い。まだ20代のころ、日本に帰ったときに、面白がって買ってきたのだろう。子供が小さいときは、下駄をはいて楽しむような余裕はなかったがー裸足か運動靴で子供をおっかけねばならぬ(笑)ーあれから40年近く、いよいよ先が短くなったと思うと、ちゃんと履いてあげねば、と思い、下駄をはいて、コーヒーカップを持って、庭に出る。ことんことん、ころころ、という音が懐かしく、気持ちが落ち着くのが感じられる。それに、下駄は身体にもいいのでは。自然に親指に力が入る。これはいい姿勢を保つために必要なことなのでは。やっぱり昔の人の知恵はすごい。ことこと、ころんころんの優しい音を聞きながら、あと2ケ月ほどの夏を楽しむぞ。そして、今日、Nekoが20年ぶりぐらいに、グラージの外に出た。義父が作った、2、3人乗りの小さなヨットである。イリノイの乾燥した空気の中にほったらかしにしていたために、木がゆがんでしまって、どこかに穴があいてるらしい。配偶者の甥っ子が東部メイン州で、金持ち相手にヨットビジネスをしているので、そこへもっていくことになった。そして、そのままメインの海岸においてもらって、夏に家族が集まったときに、セーリングしようということになったらしい。Nekoとももうすぐお別れである。2,3回私も乗って、ウィスコンシンでセーリングをした。風がないときは悲劇。。(笑)もう会うこともないNekoかもしれないけれど、経験させてもらったことに感謝。すべて次世代に手渡す時期である。孫に引き継がれたと知ると、義父も喜んでいるだろう。できるものなら、娘に渡したかったけれど、セーリングでもしましょか、という男は、年寄りばっかりだそうな。(笑)娘がヨットが好き、という人に出会ってくれるのが一番なんだけど、これだけは。。。待てば海路に日和あり。待つしかないなあ。。(悲笑)
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