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2013/11/07(木)
形状差
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10月に菌糸ビンへと投入した岩手のオオクワは食痕が目立つようになってきました。 秋口に採卵させると、長さはあまり期待できないのですが、WF1のような本来ワイルドになるはずであった個体は、あまり重くしてしまうと、頭幅が貧弱になりすぎてしまう個体が続出することもあります。こうなると、かっこ悪い……。
菌糸太りとは違いますが、この国産オオクワは個体差もありますが、産地による形状差は結構あると私的には思います。 里山だと開発により生息場所が大きく離れていることも多いのですが、東北は原生林にいるおかげで、数十kmに渡る広範囲でオオクワが採れます。しかも飛来してくるので産地間の形状差はなくなりそうな感じはします。 実際には標高400mぐらいの場所で得られた個体から、次世代人工飼育を行い大歯を羽化させると、アゴや頭部の幅があるかっこいい個体が羽化してきました。その場所から50kmほど離れた標高700mぐらいで得られた個体から同様に次世代を羽化させると、ヒョロヒョロで長さは最大で77mmと非常に大きな大歯が羽化してきました。 これはほんの一例なので参考程度にしかなりませんが、様々な産地のオオクワを見ていると結構違いがあるように見えます。 幼虫でも頭部の角の丸み等多少違いがあるのだから、成虫で違いがあるのは当然かもしれませんね。
でも形状ってのは理解してもらうのは難しいです。数値で計測することもできなくはないですが、全体のバランスなど複雑な要素が多いため、数値化は難しいです。それに文章での表現では個人の感じ方の差もあります。写真は2Dなので、本物をみるのとは違いがでてきます。 一昔前は極太がブームになりましたが、あのような形状は野外からの個体で太くなっても、そうはなりませんね。 極太に限りませんが、今でも見たことのない違和感を感じる形状のオオクワをネットでは見ます。 幸いなことに国産オオクワは野外で採れますので、たまに出会えることを楽しみにしていきたいですね。
写真は庭のコリウスです。 葉が赤いタイプですが、花は紫。幻想的な感じがしませんか。
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